卒業
あなたが生まれたのは
空高くなりはじめる秋のはじめでした。
おめでとう。
ありがとう。
まず考えたのはあなたの名前。
パパはね、海が好きで、海で育ち、海の恵みと怖さを知っている。
大人になって、海から離れて生活しても、嫌な事があった時、落ち込んだ時、ストレスのような悪しき物が溜まってきた時、必ず海に行き、波打ち際に両の手の平をつけて放電&充電。
母なる海
そんな母なる海が
一番透き通る季節にあなたは生まれました。
秋風を食(は)んで
波立たず凪(な)いでいる。
僕がしてもらったように、海は訪れた皆の疲れた心を癒し、勇気を与え、時には背中を押す。
そう、僕がしてもらって来たように。
そんな女性になればと、あなたの名前を付けました。
『母なる海が
べた凪(なぎ)である秋の日のように、
彼女の人生が高い秋空をそっくり写し込む
くらいのおだやかであり、
かつ彼女が出逢う人達の心を癒し、
勇気を与え、
背中を押すような女性になれ。』
と。
彼女の名前は
海凪 みなぎ
と名付けました。
字の見た目似てるけど海鼠(ナマコ)じゃないですよ。笑
そんな娘が可愛くて当時、夜の自営業をしていた 僕は時間の許す限り趣味だった一眼レフを片手に彼女を連れ回しました。
こんな事もありました。2~3歳の頃、近所の田んぼで遊びながら望遠レンズで撮影していると急にファインダーから彼女が消えました。すると大き
な鳴き声が、、、
な鳴き声が、、、
慌てて探すと、背丈くらいの水路に落ちて泥々になってました(>_<)
(実は冒頭1枚目の写真を撮った後です。)
バイクの後ろにもよく乗せました。
マグザムで有田の実家行ったり、
シャドウで白浜までツーリングしたり、
松風でエネルギーランドに行ったり。
いずれも帰りはニケツの後ろで熟睡してましたね。
それが、、、、
5~6歳くらいからでしょうか、、、
上がお兄ちゃん(那智)だからか、女の子というか、、、中々のやんちゃ者。
ピンクより水色が好き。
靴もランドセルも水色。
専用ヘルメットも水色。
少々わんぱくものに育ちました。
とりあえず活発な女子に成長しました。笑
そうそう。
でも、こう見えて、幼少期にパルマコントラ(リズムの裏手拍子)が叩けたりするのは舞踊家としては鼻が高いです。
小学校を卒業する頃には背も高く、後ろから数えて何番目とかに成長。
中学ではハンドボール部にはいり、成績を残し、足も早く、陸上の助っ人もこなしました。
最近ではギターに興味を持ったり、一眼レフを持ち歩いたりと、共通の趣味を持ってくれてすごく嬉しかったです。
その娘が3月、中学を卒業しました。
桜から桃の花に変わる頃には、高野山高校の一年生として通い出します。
海凪へ。
海凪、人生は決して楽しい事ばかりではな
いよね。
でもそれがいい。
命ある事に、
若さある事に甘んじる事なく、
苦楽を極め、
何よりも後悔なく
これからの人生を謳歌して下さい。
パパは命ある限り、
いや、命果てても、
君を見てるよ。
父親とはそんなもの。
2016年3月吉日、春の日差しの中で。